ロゲイニングは大変だが役に立つ!
こんにちは。理工学群2年の早坂遼です。
この記事では、2021年4月24, 25日に開催された「つくばR8ロゲイニング in栄」に参加した体験を最初に述べた後、ロゲイニングの地方展開について考えてみたいと思います。
前もってお断りしておきますが、後述する都合により、私が担当していたグループはロゲイニングを完遂することが出来ませんでした。そのため、純粋な参加体験記が見たい方は、他の記事を参照することをお勧めします。
なお、この記事ではロゲイニングの定義について触れる余地がなかったので、そもそもロゲイニングを知らないという方は、本サイトの「ロゲイニングって?」のページをご覧ください。
現地に行く
集合場所へは、つくば駅から東にバスで20分ほどかけて向かいました。
この写真は、ロゲイニングに参加すべく集合場所に向かっているときに撮ったものです。栄地区ののどかな風景がお分かりいただけるかと思います。また写真だけでは晴れているのか曇っているのか判断がつきませんが、実際は晴れており気温が高く、これが後の伏線となります。この写真を撮ったときには、当日の流れについて詳細に知らされていなかったので、この後どんなことが起きるのか見当すらつかず、期待と不安が入り交じった感情を抱いていたと記憶しています。ところが、まさかあんなことになるとは、この時点では露ほども知らなかったのでした。
ロゲイニング開始・突然の終了
私は、2人の男の子と両親からなる4人家族に付き添うことになりました。
この写真は、私達がロゲイニングで通った経路を地図上に示したものです。右下にあるスタート地点から、まずは近場のチェックポイントから目指すことにし、最初に心福寺、その後続けて八坂神社、小学校近くにある石投げ地蔵と横断旗人形の順に、赤色の矢印で示したように移動しました。道中では支給されたタブレットが思うように動作しないなどトラブルもありましたが、地元での生活の様子や、現在のつくば市における道路舗装・通学路の安全確保に関しての意見を聞くことが出来、貴重な体験となりました。この場をお借りして御礼申し上げます。
しかし、小学校近くまで進んだところで、4月としては想像以上の暑さにより、お子さんの体力や意欲に懸念が出てきたことから、途中で棄権することになりました。その後、青色の矢印の経路でゴール地点に戻りました。
この写真は、ロゲイニング終了後、集計作業が行われている間に結果発表まで待機していたときに撮影したもので、中央で地元のチンドン屋さんのパフォーマンスが行われています。このような催し物を私は見聞きしたことが少なく、良い経験となりました。またその左右には屋台も出店しており、食べ物にも困ることはありませんでした。正直言って、この写真からはあまり伝わってこないような気もして、私の写真撮影技術を反省するばかりなのですが、落ちついた印象を受ける建物の中で、全体として活気溢れる空間を演出していたという点が印象的でした。
ロゲイニングのメリット
ここからは、ロゲイニングの開催により地域にどのような影響をもたらすのか考えてみたいと思います。まずはメリットです。
この写真は、ロゲイニングの斑が解散した後に、周辺を散策しているときに撮ったものです。手前には耕作用地や民家が、遠くには筑波山とその周辺の山々が写っており、この地域では雄大な自然環境の中で農作が営まれていることが分かります。このように、ロゲイニングへの参加によって地域の中を自分の足で歩くことで、雑誌やインターネットなど各種媒体から受動的に得る情報に拠らず、自分で能動的に得た、「自分だけの地域の魅力」を発見できるものと考えられます。そしてこれは、地元の人にとっては地域への愛着を高めることに、地域の外から来た人にとってはその地域への認知と関心が生まれることに繋がると言えます。
さらに、今回のルールでは、地元の店で飲食や買い物をしたらボーナス点が加算されることになっていました。そのため、地元経済への直接的な還元も期待できます。
ロゲイニングのデメリット
メリットを述べた以上、デメリットについても触れておかなければなりません。
この写真は、ロゲイニングの斑が解散した後に、「自分ならどう回るか」を考え、配布された地図に書き込んだものです。戦略としては、予め指定された複数の地点をすべて回るとボーナス点がもらえるので、その場所を目指しつつ、道中にある地点を拾っていくというものです。これは確かに机上の空論でしかないものの、参加日の優勝者だった日本ロゲイニング協会の方によれば、基本的な戦略は「遠くにあるポイントの高い地点を先に制覇した後、残った時間でゴール付近の細かい地点を拾っていく」とのことなので、方針としては間違っていなかったのかなと思っています。しかしこれは、地点が一定であれば最適な経路設定が定まってしまい、あとはそのルートが実現できるかどうかの勝負となり、あまり面白みのないものになるだけでなく、今回私が付き添った斑のように、体力に不安がある人に厳しいものとなってしまいます。それは、地域の魅力を発見するという当初の目的からも外れてしまうので、それを防ぐために定期的な地点の見直しが必要になってくると考えられます。
さらに、ロゲイニングは地域への効果が目に見えるだけに、あらゆる所でロゲイニングが行われるようになったら、ロゲイニングの地点選びには地域の特色が見られるとはいえ、その手法自体は陳腐化する可能性があります。
まとめ
ここまで読んで頂きありがとうございました。
前半では私のロゲイニング参加のいきさつを、後半ではロゲイニングはどう地域に役立てられるのかについて書いてみました。結論としてロゲイニングは、多少乗り越えるべき壁はあるものの、地域には大いに貢献すると言え、これがタイトル回収になります。
他の人が書いているであろう体験記とは毛色がかなり異なったものだと自覚していますが、お楽しみいただけたら幸いです。
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